修正温度勾配(新山パラメータG/√R)について,一般的には修正温度勾配が数値上0に近づくと、引け巣が発生し易い傾向にありますが、数学、理論上において修正温度勾配が数値上0になる場合でも、実際には引け巣が発生しない傾向にあるケースがあるか教えて下さい。

ご指摘の件はあり得ると考えます。その主な理由2点を下記します。

  1. 温度勾配値は当該要素が流動限界固相率に到達したときに求めています。
    相対的には、液相が多いときにこれを求めると小さな値となり、固相が多いときには大きな値となります。
    よって、例えば流動限界固相率0.6程度で求めたときに0であっても流動限界固相率を0.95にして求めると0以上の値が求まることがあります。
    したがって、流動限界固相率の設定次第で、計算上でも引け巣が発生しにくくなる傾向を示すことはあり得ます。
  2. 温度勾配値は隣接する要素(斜めも含めて26方向)のうち当該要素よりも温度が高い要素間で求めています。
    したがって、これが0ということは周囲に当該要素よりも温度が高い要素がない、つまり、当該要素が局所的な最終凝固部であることを示しています。
    よって、ここには引け巣が発生するはずです。
    ただし、大きさは判断していませんので発生したとしても小さければ検出されませんので、実体には引け巣が現れないということもあり得る訳です。
    引け巣の予測方法には、修正温度勾配法とは別の手法として、各要素の収縮量と要素間の溶湯補給の計算から各要素の健全度を求めて、この値から予測する方法もあります。
    ここでは健全度(*.svfs3d)が小さいほど収縮孔(=引け巣)が多いと評価します。
    これを圧力模擬有り・予測法1でお試しいただければと思います。

【関連】 引け巣,凝固,新山パラメータ,温度勾配

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